◆入浴時の事故を防ぐ方法!冬のお風呂はヒートショックに注意!

2019.01.12

こんにちは!北摂の老人ホーム・介護施設相談室ういずの相談員池尻です。

消費者庁が発表した資料によると、高齢者の事故のうち、家庭の浴槽での溺死者数は年々増加し、平成23年以降は「交通事故」による死亡者数を大きく上回っている。なかでも75歳以上の後期高齢者の死亡者数が増えている。

しかも高齢者の入浴中の事故は、発生すると入院が必要な中等症以上になる可能性が高いという。

これらの事故は11月から3月の冬季に多く発生する傾向がみられる。これから寒くなる季節、特に注意が必要だ。

高齢者やその家族は、冬季の入浴中の事故を防ぐためにどんなことに気をつければよいのだろうか。

高齢者の入浴中の事故はなぜ多い?
内科医として、高齢の方を診察する機会が多いですが、高齢者にもっとも特徴的なのは体の動きが若いときとは違うということです。たとえば胃の透視の検査で台の上を回ったりすることにおいても、高齢の方は動きが悪いです。
ですから、もし湯船の中で転倒すると、とっさに体をひねったり体を起こしたりするのにも手間取るかもしれません。向きが悪ければ水中から顔を上げることができず、そしてそのまま溺れてしまう可能性もあります。
また、高齢になればなるほど血管が硬くなります。若いときは血管に弾力性があるので多少の血圧の上がり下がりはすぐに調節できるでしょうが、高齢になると急激な血圧の変動で血管が詰まったり、意識を失うほど血圧が下がったりすることもあるのです。
諸外国では入浴時の溺死はほとんどありません。これは、湯船に浸かる習慣がないためだと考えられます。一方日本では夏場の溺死者は減りますが、結局はゼロにはなりません。
極論ではありますが、高齢者の溺死を防ぐには湯船に浸からずにシャワーを浴びるだけというのがよいと思います。
冬季に多い「ヒートショック」
冬季に起こりやすい入浴中の事故の多くは、「ヒートショック」による失神や不整脈、心筋梗塞が原因とみられます。
「ヒートショック」は寒い脱衣所と浴室から熱い湯といった急激な温度の変化によって血圧が大きく変動することが原因で起こります。
ヒートショックを起こさないために
消費者庁は、持病がない場合や、前兆がない場合でも発症する可能性があるので、「自分は元気だから大丈夫」と過信せず、事故を予防するために本人や家族などの周囲が一緒に注意することが大切だと指摘しています。
注意ポイントを挙げると、以下のとおりです。

(1)入浴前に脱衣所や浴室を暖めよう

湯を浴槽に入れるときに、シャワーから給湯すれば、シャワーからの湯気で浴室の温度が上がります。

沸かすタイプの浴槽の場合は、沸いたときに湯をかき混ぜ、蓋を取って蒸気を立てておけばよいでしょう。

入浴する時間を早めるのも効果的です。外気温が比較的高い日没前なら、脱衣所や浴室がまだそれほど冷えていません。

(2)湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安に

湯温を高くしすぎないようにすると、急激な血圧低下を防ぐことができます。

いきなり湯船に入るのは、急激な血圧の変化を引き起こします。入浴する前にかけ湯をして、身体をならしましょう。

(3)浴槽から急に立ち上がらない

浴槽から出るとき身体への水圧がなくなり、圧迫されていた血管が拡張して血圧が下がり、脳へ届く血液が減って意識を失うことがあります。倒れる危険があるので、手すりや浴槽のふちを使って、ゆっくり立ち上がりましょう

(4)食後すぐの入浴、またアルコールが抜けていない状態での入浴は控える

食後1時間以内や飲酒した後は、血圧が下がりやすくなっています。

また飲酒後の入浴は、転倒の危険もあります。

(5)精神安定剤、睡眠薬などの服用後の入浴は危険

(6)入浴する前に家族に一声かけて、見回ってもらおう

浴室への入室から退室までの動きをセンサーで感知し、入浴者の動きを家族に知らせる機能のついた見守りシステムを利用するのもよいでしょう。

独居の場合、銭湯や日帰り温泉などを利用することもおすすめします。

家族が気をつけること
高齢者が入浴しているとき、同居者はこまめに声をかけ、いつもより入浴時間が長いときには様子を見にいきましょう。
浴槽でぐったりしている人を発見したら
すぐに浴槽の栓を抜いてお湯を流します。
入浴者を出せるようであれば、浴槽から救出し、すぐに救急車を要請してください。
また入浴者が湯船で意識を失っているとき、溺水の場合は人工呼吸の効果が高いので心臓マッサージ(胸骨圧迫)とともに人工呼吸も加えたほうが救命率は高くなります。
以上、冬季の入浴時の事故を防ぐための方法について解説しました。
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