◆介護生活の心強い味方！ケアマネジャーの役割と選び方

介護生活の心強い味方！ケアマネジャーの役割と選び方

「介護保険を使いたいけれど、何から始めたらいいの？」「どんなサービスがあるの？」――そうしたお悩みを抱えている方にとって、ケアマネジャーは、家族の介護を始める上で欠かせない存在です。

しかし、「ケアマネジャーってどんな人？」「どうやって選んだらいいの？」と疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、ケアマネジャーの役割から、ご家族に合った良いケアマネジャーを見つけるためのポイントまで、わかりやすく解説します。

1.そもそもケアマネジャーってどんな人？

ケアマネジャーは、正式名称を「介護支援専門員」といいます。介護保険制度における専門家として、介護サービスが必要な方やそのご家族をサポートしてくれる、いわば介護のコーディネーターです。

介護保険サービスは、ご本人の状態やご希望に合わせて、様々なサービスを組み合わせて利用します。その組み合わせを考えるのが、ケアマネジャーの重要な仕事です。

2.ケアマネジャーの5つの主な役割

ケアマネジャーは、主に以下の5つの役割を担い、介護生活をサポートしてくれます。

1. ケアプランの作成
   • ケアマネジャーの最も大切な仕事です。ご本人やご家族のお話を聞き、体の状態や生活環境、そして「どういう生活を送りたいか」というご希望を踏まえて、最適な介護サービスの計画書（ケアプラン）を作成します。
   • ケアプランには、デイサービスや訪問介護など、どのサービスを、いつ、どれくらいの頻度で利用するかが具体的に盛り込まれます。
2. サービス事業者との連絡・調整
   • ケアプランに基づいて、介護サービスを提供する事業者（デイサービスセンターや訪問介護事業所など）と連絡を取り、サービスの利用開始に向けた調整を行います。
   • ご本人やご家族が直接、たくさんの事業者とやりとりする必要はありません。ケアマネジャーが窓口となってくれます。
3. 介護保険の申請代行
   • 介護保険サービスを利用するためには、まず「要介護認定」を受ける必要があります。ケアマネジャーは、その申請手続きを代行してくれます。
   • 複雑で時間のかかる手続きを任せられるので、ご家族の負担が大きく軽減されます。
4. 定期的な状況確認（モニタリング）
   • ケアプラン通りにサービスが提供されているか、そしてご本人の心身の状態に変化がないかを確認するため、定期的にご自宅を訪問します。
   • もし、利用しているサービスが合わないと感じたり、体調の変化があったりした場合は、ケアプランの見直しも行います。
5. 介護に関する相談窓口
   • 介護に関するあらゆる悩みや疑問について、気軽に相談に乗ってくれます。「こんな時どうしたらいいの？」という日々の小さな悩みから、今後の生活についての大きな悩みまで、最初の相談相手となってくれます。

    

3. 良いケアマネジャーを見つける3つのポイント

ケアマネジャーは、介護生活の方向性を決める重要なパートナーです。相性が良い人を見つけることが、安心して介護生活を送るための第一歩となります。

1. 話をよく聞いてくれるか
   • ご本人やご家族の思いや希望を丁寧に聞いてくれるかが最も大切です。一方的にサービスを勧めるのではなく、こちらの意向を尊重してくれる人を選びましょう。
2. 質問にわかりやすく答えてくれるか
   • 介護保険制度やサービスは複雑な用語が多く、初めての方には理解が難しいこともあります。専門用語を使わず、誰にでもわかる言葉で説明してくれるかを確認しましょう。
3. フットワークが軽いか（連絡が取りやすいか）
   • 緊急時など、すぐに連絡を取りたい場面は必ず出てきます。レスポンスが早く、信頼関係を築けるかも重要なポイントです。

4.ケアマネジャーに相談する際の注意点

ケアマネジャーは、介護生活をサポートしてくれる頼もしい存在ですが、より良い関係を築き、スムーズにサービスを利用するためには、いくつか注意しておくべき点があります

1. 何でも屋ではありません 
   • ケアマネジャーは、ご本人やご家族のお話を聞き、ケアプランを作成することが主な仕事です。介護保険外のサービス（買い物代行、家事全般など）を直接お願いすることはできません。
2. 担当者会議にはご家族も参加を
   • ケアプランを立てる際には「サービス担当者会議」が開かれます。ケアマネジャーだけでなく、訪問介護士や理学療法士など、サービスに関わる専門家が一堂に会します。ここでご家族が積極的に意見を伝えることで、よりご本人に合ったケアプランになります。
3. 変更や疑問点はすぐに相談
   • 利用しているサービスが合わない、ご本人の状態が変わったなど、少しでも気になることがあれば、すぐにケアマネジャーに相談しましょう。早めに伝えることで、適切な対応やプランの見直しが可能になります。
4. サービスは「介護保険」の範囲内
   • ケアプランに組み込めるサービスは、原則として介護保険の対象となるものです。介護保険の利用限度額を超えてサービスを利用すると、超過分は自己負担となりますので注意が必要です。
5. 感謝の気持ちを伝える
   • ケアマネジャーも人間です。いつも親身になってくれることに感謝の気持ちを伝えることで、より良好な信頼関係を築くことができます。

これらの点を押さえておくことで、担当のケアマネジャーとご家族が協力し、ご本人にとって最適な介護生活を実現することができます。

5.どうやってケアマネジャーを探すの？

ケアマネジャーは、主に「居宅介護支援事業所」に所属しています。地域包括支援センターや市区町村の介護保険課に相談すれば、お住まいの地域の事業所を紹介してもらえます。

また、老人ホームや介護施設によっては、施設内にケアマネジャーが常駐している場合もあります。

北摂地域の老人ホーム・介護施設相談室ういずでは、ケアマネジャー探しのお手伝いも行っております。ご希望の地域や条件に合わせて、信頼できる事業所をご案内しますので、お気軽にお声がけください。